序盤はいまいちかと思う展開だが、後々になって大事になるので、じっくり読んだ方がいい。
読み流していたため、推理をしていく中で読み返してしまった。
無駄がない。
推理小説だが、人物が生きているのが好きで読んでいる。(アン・ペリーなども)
表紙の絵も、とてもいい。
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ピカデリーの殺人 (創元推理文庫) 文庫 – 1984/6/8
アントニー・バークリー
(著),
真野明裕
(翻訳)
伯母と犯罪学と切手蒐集から成る人生に安住していたチタウィック氏が、たまさか訪れた午後のホテルで毒殺の現場に遭遇する。なんとも伯母さんというほかない被害者、そして、同じ卓を囲み怪しい振舞を見せたその甥っ子。皮肉な成行きに嘆息しながらも氏は訴追側の証人として渦中の人となる。考え抜かれた話術が生きる手練の謎解き編!
- 本の長さ384ページ
- 言語日本語
- 出版社東京創元社
- 発売日1984/6/8
- ISBN-104488123031
- ISBN-13978-4488123031
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登録情報
- 出版社 : 東京創元社 (1984/6/8)
- 発売日 : 1984/6/8
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 384ページ
- ISBN-10 : 4488123031
- ISBN-13 : 978-4488123031
- Amazon 売れ筋ランキング: - 752,911位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 2,510位創元推理文庫
- - 4,414位ミステリー・サスペンス・ハードボイルド (本)
- - 10,165位英米文学
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2023年10月4日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
「毒入りチョコレート事件」や「試行錯誤」に登場するチタウィック氏が毒殺の犯行現場を目撃する事件を扱った本作。
バークリーにしてはゆったりとしたテンポのストーリー展開で、前半1/3はやや冗長な印象。
とある出来事がきっかけで、チタウィック氏が本格的に調査に乗り出してからは面白くなるが、全体としては地味な作品であることは否定できません。
とはいえ、プロットにひねりを利かせるバークリーらしさは健在で佳作といってよい出来だと思います。
バークリーにしてはゆったりとしたテンポのストーリー展開で、前半1/3はやや冗長な印象。
とある出来事がきっかけで、チタウィック氏が本格的に調査に乗り出してからは面白くなるが、全体としては地味な作品であることは否定できません。
とはいえ、プロットにひねりを利かせるバークリーらしさは健在で佳作といってよい出来だと思います。
2014年4月29日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
これと違うこわいカバーの本がきちゃって残念でした。けど、チタウィック氏の活躍がおもしろくて夢中で読みました。何度も繰り返される、いろいろな推理で、じわじわと真相にせまるのが楽しかったです。
2020年4月8日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
表紙の無い商品なんて売るなよ
2017年5月10日に日本でレビュー済み
私がミステリを読み始めた頃、<創元文庫>に入っていたバークリーの作品は、「毒入りチョコレート事件」、「試行錯誤」、「殺意(アイルズ名義)」、そして本作だけだった(「第二の銃声」、「ジャンピング・ジェニィ」等が入ったのはずっと後)。それ程に昔から定評のあるチタウィック物の傑作である。内容はチタウィックが「ピカデリー・パレス」で偶然目撃した老婦人の毒殺(かも知れない)事件を扱ったもの。「毒入りチョコレート事件」や「第二の銃声」の様な大掛かりなミステリ的趣向さえ無いものの、チタウィックの穿鑿好きな人間観察眼と作者の諧謔精神に富んだ人間観察眼・社会風刺とが重畳して、如何にも作者らしい雰囲気を醸し出している。「毒入りチョコレート事件」にも登場し、チタウィックとは知己のモーズビー首席警部が事件を担当するので、読者は安心して物語に浸れる。
事件構造は一見単純で、老婦人と同席していた甥が遺産目当てで毒殺したのか、老婦人が自殺したのか二者択一(あるいは別人が甥に変装したと仮定すれば三者択一?)で、作者が追求し続けた<多重解決>ものの一種と言えるが、作者の主眼は"そこだけには無い"様である。伝統的英国貴婦人としてチタウィックを支配する伯母(笑いを誘う)、目撃証人としてのチタウィックの(主に女性の攻撃による)困惑・狼狽振り(これまた笑いを誘う)、それによるチタウィックの捜査開始、玄人としてのスコットランド・ヤードに対する素人のチタウィック流の捜査方法の丹念な描写、といったチタウィック自身の物語にもなっているのである。作者の作品中でこれ程チタウィックの名前が頻出する作品は他にはない。
チタウィックのファンの方にとっては必読の作品だろう。そして、チタウィックの捜査方法も作者らしい捻りとウィットが効いている。着実に推理・証拠を積み重ねて行く手法はクイーン流、「***」の部分はチェスタトン風という様な遊び心に富んでいて、まさにミステリ黄金時代の香気が漂っている。上述した通り、"ハデさ"こそないものの、作者の代表作の1つと言って良いのではないか。
事件構造は一見単純で、老婦人と同席していた甥が遺産目当てで毒殺したのか、老婦人が自殺したのか二者択一(あるいは別人が甥に変装したと仮定すれば三者択一?)で、作者が追求し続けた<多重解決>ものの一種と言えるが、作者の主眼は"そこだけには無い"様である。伝統的英国貴婦人としてチタウィックを支配する伯母(笑いを誘う)、目撃証人としてのチタウィックの(主に女性の攻撃による)困惑・狼狽振り(これまた笑いを誘う)、それによるチタウィックの捜査開始、玄人としてのスコットランド・ヤードに対する素人のチタウィック流の捜査方法の丹念な描写、といったチタウィック自身の物語にもなっているのである。作者の作品中でこれ程チタウィックの名前が頻出する作品は他にはない。
チタウィックのファンの方にとっては必読の作品だろう。そして、チタウィックの捜査方法も作者らしい捻りとウィットが効いている。着実に推理・証拠を積み重ねて行く手法はクイーン流、「***」の部分はチェスタトン風という様な遊び心に富んでいて、まさにミステリ黄金時代の香気が漂っている。上述した通り、"ハデさ"こそないものの、作者の代表作の1つと言って良いのではないか。
2021年1月28日に日本でレビュー済み
あるホテルのラウンジで老婦人が毒殺され・・・というお話。
この時代に書かれた推理小説としては、抜きん出て良く出来ているとは言えませんが、謎を巡る文章はサスペンスフルで、最後まで飽きずに読めました。
動機もこの時代のありふれた感じの物で、特別感心はしませんでしたが、今現在でもありうる事として納得できました。
主要キャラも良く書けており、特に主人公のチタウィック氏が生き生きと描かれており、好感を持てました。
今現在に流行っているミステリと比較すると若干食い足りなさもありますが、十分面白いと思います。
黄金時代のイギリスの推理小説の醍醐味を味わえる佳作。機会があったら是非。
この時代に書かれた推理小説としては、抜きん出て良く出来ているとは言えませんが、謎を巡る文章はサスペンスフルで、最後まで飽きずに読めました。
動機もこの時代のありふれた感じの物で、特別感心はしませんでしたが、今現在でもありうる事として納得できました。
主要キャラも良く書けており、特に主人公のチタウィック氏が生き生きと描かれており、好感を持てました。
今現在に流行っているミステリと比較すると若干食い足りなさもありますが、十分面白いと思います。
黄金時代のイギリスの推理小説の醍醐味を味わえる佳作。機会があったら是非。
2015年3月6日に日本でレビュー済み
本書は推理小説ではありません、タイトルをテーマとした教養小説です...というのは、チタウィック物を読んだことがある人にしか通じない冗談ですが...
さて、「毒入りチョコレート事件」「試行錯誤」ではなんだかちょっと影の薄い(?)奇妙な探偵役だった氏が、叔母さんともども大活躍する一遍です。
もひとつ。
読んでいて、途中でなんだか、真犯人やトリック、おおよその動機なんかが分かってしまったのです!
私は推理小説のささやかな愛好家ですが、まず、謎解きは苦手で、江戸川乱歩さんのものを除けば、事前に真犯人を当てた経験は皆無に近い。
しかし! 本作では手に取るようにわかる!!
...いや、ほんとうだろうか、そんなにすぐ分かるはずがない。きっと最後の方でとんでもない背負い投げが...
しかししかし、ページが残り1,2ミリになっても、まだ、私の推理は覆されない...!
と興奮していたら、あれれ、やっぱりひっかけられてしまいました。まるっきり的外れではありませんでしたが、おもいもよらぬ方が真犯人で...
本作の前にカー(カーター・ディクスン)のものを数冊立て続けに読んでいたのだが、どうみても、バークリーの方が上手だ。
探偵役の印象深さという点でも、アンブローズ・チタウィック氏は、フェル博士やメリヴェール卿やらよりも(ついでにいえばファイロ・ヴァンスよりも)はるかに魅力的だし輪郭がはっきりして、好感を持てました。
バークリー(フランシス・アイルズ)の小説はもっとどんどん文庫化されるべきですね!!!
さて、「毒入りチョコレート事件」「試行錯誤」ではなんだかちょっと影の薄い(?)奇妙な探偵役だった氏が、叔母さんともども大活躍する一遍です。
もひとつ。
読んでいて、途中でなんだか、真犯人やトリック、おおよその動機なんかが分かってしまったのです!
私は推理小説のささやかな愛好家ですが、まず、謎解きは苦手で、江戸川乱歩さんのものを除けば、事前に真犯人を当てた経験は皆無に近い。
しかし! 本作では手に取るようにわかる!!
...いや、ほんとうだろうか、そんなにすぐ分かるはずがない。きっと最後の方でとんでもない背負い投げが...
しかししかし、ページが残り1,2ミリになっても、まだ、私の推理は覆されない...!
と興奮していたら、あれれ、やっぱりひっかけられてしまいました。まるっきり的外れではありませんでしたが、おもいもよらぬ方が真犯人で...
本作の前にカー(カーター・ディクスン)のものを数冊立て続けに読んでいたのだが、どうみても、バークリーの方が上手だ。
探偵役の印象深さという点でも、アンブローズ・チタウィック氏は、フェル博士やメリヴェール卿やらよりも(ついでにいえばファイロ・ヴァンスよりも)はるかに魅力的だし輪郭がはっきりして、好感を持てました。
バークリー(フランシス・アイルズ)の小説はもっとどんどん文庫化されるべきですね!!!
2016年12月30日に日本でレビュー済み
実にリアリティ溢れる流れが良いですが、だんだん後半になるにつれて精巧な細工が現れ現実感を失っていくのが技巧派探偵小説の欠点です。(だからリアルを求めて倒叙形式を好むようになっていったのかな?) 小ネタは結構驚きありですが、大ネタの方は途中で見当がついちゃいますよね。1930年作。